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トップ > 蒸溜所 > ニッカをつくる人と技「ウイスキーの花束」

ウイスキーの花束

ニッカ独自のカフェグレーン

連続式蒸溜機によるグレーンウイスキーの誕生

グレーン(grain)とは「穀物」。
グレーンウイスキーには、主にとうもろこしが主原料として使用されています。
元来、グレーンウイスキーは、モルトウイスキーよりも低コストのウイスキーを目指してつくられたものでした。

そのため、安価な原料の使用に加え、製造設備も大量生産ができる「連続式蒸溜機」が開発されました。

19世紀半ば、モルトとグレーンをブレンドしたブレンデッドウイスキーが誕生し、その需要は急激に拡大。
その結果、連続式蒸溜機もさらに大量のグレーンウイスキーを生産できるように進化し、いつしか、それは効率良く精製度の高いアルコールを生み出す機械となっていったのです。

非効率な「カフェ式連続式蒸溜機」が生み出す本物のおいしさ

開発者、イーニアス・カフェの名がつけられた「カフェ式連続式蒸溜機」が発明されたのは1830年頃のこと。
歴史的には初期の連続式蒸溜機です。

竹鶴政孝は、この蒸溜機を1962年に導入を決め、1963年に導入、1964年から本格操業を開始しました。
当時としても“極めて旧式”の蒸溜機を購入したのは、政孝の「本物のおいしさ」へのこだわりからでした。
新型の連続式蒸溜機はアルコール精製度を高められる反面、香味成分までも除去してしまいます。

一方、旧式で蒸溜効率が劣る「カフェ式連続式蒸溜機」の蒸溜液には穀物由来の香りや成分がわずかに残ります。
それを熟成した後、モルトとブレンドすると、貯蔵後にモルトの個性を引き出しながら新たな香りと味わいを生み出してくれるのです。

ニッカが誇る「カフェグレーン」の味わい

ニッカにとって「カフェ式連続式蒸溜機」は何ものにも変えがたい財産です。
そこから生まれるウイスキーは、一般的なグレーンウイスキーとは異なるため「カフェグレーン」と称しています。

ときにグレーンウイスキーは味気ない“サイレンススピリッツ”と呼ばれることもありますが、柔らかくも厚みのある味わいを持つ「カフェグレーン」は、モルト同士の個性を調和させるとともに、柔らかく、まろやかな余韻をブレンデッドウイスキーに残します。

ニッカのブレンデッドウイスキーの特徴は、「カフェグレーン」ならではのほのかな甘さにあるともいえるでしょう。

「カフェグレーン」はブレンデッドという花束をつくる

グレーンウイスキーはブレンドのベースとなる控えめなウイスキー。しかし、まったく無個性のものであってはならないというのがニッカの考え。

ニッカウヰスキーのブレンダーは、モルトと「カフェグレーン」の関係を次のように語りました。“モルトはひとつひとつの綺麗で華やかな花。カフェグレーンは花を包み込むカスミ草。カフェグレーンがモルトを包み込んで、ブレンデッドという花束となる。“

竹鶴政孝の夢とこだわりは、今、芳しき花束となって世界のウイスキーファンに届けられています。