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vol.26 竹鶴政孝の晩酌ウイスキー 〜ハイニッカ〜

Masataka recommended drink at dinner whisky

「ハイニッカ」が発売されたのは昭和39年3月。二級ウイスキーでは初のアルコール度数39度、価格はちょうど500円でした。「ハイニッカ」にはグレーンウイスキーがブレンドされているのですが、そこには次のようなエピソードがありました。

 ニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝は「グレーンウイスキーはモルトウイスキーに比べて香味成分は少なく、クセがない。しかしモルトウイスキーとブレンドすることで互いの個性を引き立てあい、複雑な旋律を奏でるブレンデットウイスキーになる」ことをスコットランド留学ですでに学んでいました。政孝の念願が叶い、グレーンウイスキーを蒸溜するカフェ式蒸溜機がニッカウヰスキーの西宮工場に設置(1999年宮城峡蒸溜所へ移転)されたのは1962年の事でした。

 それから2年後、グレーンウイスキーは余市蒸溜所で熟成を重ねたモルト原酒にブレンドされ、「ハイニッカ」として世に送り出されました。これまでブレンドに使用していた醸造用アルコールをグレーンウイスキーに切り替えるのですが、政孝は一度に処方を変えることなく、約1年かけて少しずつグレーンウイスキーの割合を増やしていきました。その理由は「いっぺんにグレーンウイスキーをブレンドしてしまうと“ニッカはずいぶんと味が変わった”と飲んでくださっている方を戸惑わせてしまう事になる。だから少しずつ、少しずつブレンドしていこう」というものでした。

 そんな政孝の晩酌ウイスキーが「ハイニッカ」でした。「皆、さぞかし竹鶴政孝は高価なウイスキーを飲んでいるに違いないと思っているだろうが、わしは一番売れているウイスキーを飲むんじゃ!」そう言い続けたそうです。もしかしたら政孝が一番の「ハイニッカ」ファンだったのかもしれません。

 「ハイニッカ」は吟味されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーのブレンドで、香りと味わいの伸びの良さが生きています。昭和39年にジャスト500円で発売以来、若者も大人も気軽に楽しめる懐の深い味わいは、いまも晩酌ウイスキーの決定版です。

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