余市蒸留所写真 余市蒸留所写真

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第89話

第89話

今年も残りわずか

政孝親父がニッカウヰスキーの前身である大日本果汁株式会社を設立するときに協力してくださった方のお宅から、木箱に入った古いニッカのウイスキーが出てきたというお知らせをいただいた。実物ではなく写真が送られてきたのだが、木箱にはカビが生え、かなり汚れている。中身が気づかれず、置きっぱなしになっていたのだろう。

ウイスキーは腐敗することはないが、パッケージにカビなどが生えるとウイスキーに臭いが移ってしまい、とても飲める状態ではなくなってしまう。おそらく年末の大掃除で見つけられたのかもしれないが、少々残念であった。とはいえ、年末の大掃除は整理整頓をする良い機会である。

整理といえば、余市の山田町に家があった頃、蔵には随分とたくさんの絵が保管してあった。戦後に政孝親父が蒐集したものがほとんどで、中にはウイスキーと交換したものもあったようだ。当時、骨董屋がよく家に出入りしていたが、絵を売ったついでにウイスキーを飲んで帰るときには随分ご機嫌な様子だったのを覚えている。

買った絵や骨董品は部屋に飾られることもあったが、そのまま雑然と置かれたままの物も多かった。私が絵画を季節に合わせて整理整頓すると政孝親父は「おまえが絵に興味を持ってくれて嬉しい」と喜んだが、私はただ部屋を片付けたいだけだった。

リタおふくろの方は、スコットランドから持ってきた思い出の品をとても大切にしていた。特に本は好きだったようで、寝室にある本棚に綺麗に並べられていた。当時、洋書は手に入りにくかったので同じ本を何度も読み返していたようだ。分野はサスペンスものが多く、“よく同じ内容の本を何度も読み返せるものだ”と感心したものである。

私の会社にある本棚には、私が大学へ通っていた頃の参考書やスコットランドに関する書物、ロバート・バーンズの詩集、お酒に関する本、知り合いの著書、画集など、様々な分野の本が並んでいる。本棚を見るとその人の趣味や個性がわかる、と言うが、だとすると私はどのように分析されるのであろうか?

さて、年末といえば忘年会シーズンだが、先日参加したロータリークラブの忘年会で抽選会があった。それぞれが賞品を持ち寄るのでハズレなしの抽選会である。そこで今年は、「ブルーレイディスクレコーダー」なるものが当選した。聞くところによると、ハイビジョン画質で録画したものを、同画質のままで専用のディスクに保存することができるらしい。おそらく大変素晴らしいものであることは想像できるが、自宅に持ち帰っても“さて、どうしたものか”という状態であった。

大喜びしたのは娘で、早々に引き取りにやって来た。AV機器に興味がある人に話すと「それはいいものが当たりましたね!」と羨ましがられたが、興味がないものが当たるというのは少々残念な気がしないでもない。銀座ロータリークラブ創立50周年の抽選会に、奮発して『竹鶴35年』を賞品として出したことがあったが、当たった人はどうもピンときていないようだった。賞品選びは万人受けするものの方が良いのかもしれない。

そういえば、宝くじを100枚、賞品としていただいたことがあったが、実際に当選していたのは下ひと桁の番号ばかり。内心“100枚あれば1枚くらい・・・”と思っていたが、幸運の女神は微笑んでくれなかった。

何かと慌しい毎日であるが、年賀状だけは毎年出すようにしている。約400通あるので宛名はパソコン任せである。昨年、新しいパソコンを購入したとき、その会社の方がひと通りセッティングしてくださった上に、年賀状の送り先のプリントまで親切に済ませていただいたのでとても助かった。

しかし、それがいけなかった。昨年お任せしてしまったので、今年パソコンを立ち上げても、何をどうすればいいのかわからない。結局今年もご足労いただいて、何とか無事に年賀状を投函することができたが、来年は何とかご迷惑をかけずに済ませたいものだ。

今年も残りわずかとなったが、ウイスキーを通してたくさんの方々との交流を持つことができたことは大変喜ばしいことであった。皆様のウイスキーに対する熱心な想いは、とても頼もしく、つくり手側としては身の引き締まる思いがした。来年も皆様により良いウイスキーをお届けできるよう、精進するばかりである。