皆様こんにちは。
ニッカウヰスキー株式会社は、2024年7月2日に創業90年を迎えました。
今回90周年記念企画として、宮城峡蒸溜所内で働く従業員のインタビューを数回にわたってお届けしてまいります。
記念すべき第1回のインタビューは宮城峡蒸溜所 笹村欣司工場長です。
~経歴~
平成元(1989)年アサヒビール株式会社に入社し、平成20(2008)年にニッカウヰスキーの門司工場製造第1部長となりました。
その後は宮城峡蒸溜所の製造部長、本社の生産管理部長を経て、令和4(2022)年に当蒸溜所の工場長となりました。
◆入社されてから一番に印象に残っているエピソードはありますか?
ブレンダー室が発行する樽出し処方を見る機会があるのですが、2015年から4年間、仙台工場で製造部長をしており、その時に自分が製造した原酒が使われる事を知り、先輩達が造ったお酒と私が造りに関わったお酒が一緒になり、一つの商品として皆様に飲まれている事を知った時、ウイスキー造りに携われて良かったなとしみじみ感じ、また今も関われていることに感謝しております。
◆仙台工場で働いていて、他の事業場と違うと感じた所はありますか?
宮城峡蒸溜所は自然の中にある工場で、季節毎に違う風景を見ることができ、四季を身近に感じることができます。
原酒工場であることもあって、他の事業場とは時間の感じ方が違うように感じます。
◆90周年を迎えた心境をお聞かせください
先輩達が築いてくれた歴史があって、90周年を迎えることが出来ました。
その節目の年を仙台工場で迎えられたのは偶然でありますが、非常に嬉しく思っております。
◆100周年に向けて今後どのように宮城峡蒸溜所を発展させていきたいですか?
宮城峡蒸溜所は創業者が余市蒸溜所とは違うタイプの原酒をブレンドして、様々なウイスキーを造りたいと考えてつくった蒸溜所です。
また西宮工場から移管したカフェ式連続式蒸溜機でグレーンウイスキーも製造しています。
シングルモルト宮城峡の他、宮城峡蒸溜所で蒸溜したウイスキーのみで造った製品、伊達もあります。
ウイスキー造りは駅伝の様なもので、襷をつないでいく事が非常に重要です。
先輩達が造ってきたお酒を今、私達が使用していますが、先輩達が造り上げてきたお酒に負けない原酒や樽を製造し、今よりも良い状態の襷(原酒)を造り、今後当社を背負っていく後輩に繋げていきたいですね。
◆ニッカは新たなコミュニケーション・コンセプトとして「生きるを愉しむウイスキー」を策定しましたが、笹村さんのプライベートな生活ぶりを教えていただけますか?
現在は単身赴任中であり、休暇が取れれば留守宅に帰るようにしています。仙台は2回目の赴任ですが、食べ物もおいしく、日々は飲み歩きを愉しんでいます。
◆最後にお客様に向けてメッセージをお願いします
創業者 竹鶴政孝は異なるタイプの原酒を使い、理想とするモルトウイスキーとブレンデッドウイスキーを造るため、北の自然に囲まれた蒸溜所、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所をつくりました。
創業の地、余市蒸溜所は海と川に囲まれていますが、宮城峡蒸溜所は森の中にある工場です。
年初の雪深い白い景色の後、初春には徐々に樹々が芽吹き黄緑色に。
初夏に向かっては緑が燃え盛る様な景色が広がり、そして黄色やオレンジ色に紅葉した秋口と蒸溜所の表情が変化していきます。
働いている我々も、その自然の中で、日々、その気候と共存しながらウイスキー造りに邁進しています。
是非、一度ではなく何度も足を運んでいただき、その違いを楽しんでいただければと思っております。
90周年記念企画 宮城峡蒸溜所内で働く従業員のインタビュー第1回をお届けしました。
次回も是非お楽しみに♪
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